ゼミ報告
ゼミ報告(2023.7.31開催)
皆様こんにちは。M2の新井です。
更新が遅くなりましたが、2023/7/31のゼミの報告です。参加者はゼミ室:樋口先生、江先生、高井さん、佐藤さん、竹村さん、橋本さん、新井 Zoom:八田先生(名古屋学芸大学)でした。
今回のゼミでは、はじめに江先生からANCOVA(共分散分析)のミニ講義があり、次に佐藤さんの進捗報告がありました。佐藤さんは、外国人住民に対する保健情報の提供に関する支援者の課題をテーマに研究を進めています。今回の進捗発表には、共同研究者である名古屋学芸大学の八田先生もオンライン参加されました。佐藤さんは、慢性疾患をもつ外国人住民へ継続的にケアを提供している看護師に対して行った保健情報提供時の困難についての質的研究に取り組んでいます。現在は看護師にインタビュー調査を実施し、逐語録を作成している段階です。逐語録作成後、質的データ分析手法である SCAT(Steps for Cording and Theorization)を用いた分析を行うとのことです。私は質的研究といえばグラウンデッドセオリーというイメージをもっていたので、今回SCATについて知ることができ大変勉強になりました。逐語録作成だけでも大変な作業だとは思いますが、どのような研究になるのか今から楽しみです。
後半のJCは竹村さんが担当し、“The role of mass media exposure on tuberculosis knowledge and attitude among migrant and seasonal farmworkers in Northwest Ethiopia”を読みました。この研究は、エチオピア北西部、西ゴンダール地帯の移民、季節労働者の結核に関する知識、態度、関連因子を推定することを目的とした横断研究です。構造化質問票調を用いた調査が行われ、結核に関する知識、態度を目的変数、地域、性別、年齢、家族構成、学歴、職業、居住地、宗教、配偶者の有無、収入、受診 回数、滞在期間を説明変数とした、単変量解析および多変量解析による分析行われました。その結果、移民、季節労働者の全体的な知識と態度が低いことが明らかになり、マスメディアの露出と家族の人数が対象者の知識に大きく影響していることが示唆されました。ディスカッションでは、「そもそもmass media exposureとは何なのか?」という点について意見が交わされました。今回扱った研究論文では、” mass media exposure “の定義が詳しく述べられていなかったためです。樋口先生から、USAIDが途上国で広く行っているDemographic and Health Survey (DHS)では、特定のメディア(新聞、テレビ、ラジオ)への1週間の曝露状況についての調査項目があることについてお話があり、大変参考になりました。
さて、次回のゼミは2023/8/28(月) 16:15~で、進捗は今回に引き続き佐藤さん、JCは新井が担当します。JCで使用する論文のタイトルは“Factors affecting the self-rated health of immigrant women married to native men and raising children in South Korea: a cross-sectional study”です。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/…/12905_2020_Article_1073.pdf
外部からの参加も大歓迎です!
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