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国際会議「Health Systems Research(HSR)2024」に参加しました。
教員の樋口です。沖縄でのグローバルヘルス合同大会に引き続き、長崎で開催されたHealth Systems Research(HSR)2024に研究室の一部のメンバーで参加してきました。吉野先生の沖縄報告のような楽しさ満載にする自信はちょっとないですが、レポートします。
HSRは、Health Systems Global(HSG)という連合会(学会とはちょっと違う感じ)が2年に1回開催している国際会議です。研究者がメインの普通の学会とは趣が少し異なり、国際機関、各国保健省関係者、市民団体なども参加しています。
Health(保健、健康)の研究は、どんなアプローチでも最終的には健康課題の解決をめざすことになるので、多少は保健政策や保健制度に関わりますが、保健政策・制度が主たる関心というのがこの学会(?会議?)のユニークなところです。つまり、保健政策・制度「のための」研究というより、保健政策・制度「を」研究するという議論も多いです。ただ、研究だけではなく現場からの活動報告やそれに伴う考察も活発です。
HSRは2010年の初回から今回で8回目。日本での開催ははじめてです。10年参加できないでいましたが、せっかく日本での開催なので演題登録してみましたが撃沈。高所得国からの参加費はかなり高いので、研究費が使えるとは言え発表がないのに参加するのはぜいたくかな、、、どうしようかな、、、ちょっと悩みました。が、生きている間に日本で開催されることはないだろうというのと、大学院生2名が参加するための研究費が確保できたので、一緒に参加することにしました。大学院生たちにとっては、4日間参加することで2科目分くらいの(いやそれ以上の!)価値があったはずです。もちろん私にとっても。
演題採択がかなわず、意気消沈していたのですが、採択率は非常に低かったようです。「ダメでした。」という声を参加してから何人もから聞き、また「現地開催団体」の方もそのように言っていました。ママさんバレー選手がオリンピックに迷い込んだようなアウェイ感はいっぱいでしたが、発表なしのお気楽参加と割り切ってエンジョイ&勉強してきました。
「公正な保健制度」というのはいつもこの会議の関心事ですが、今回の全体セッションでは特に気候変動と紛争の影響が議論されていました。全体セッション以外に、一般の学会のような口演、ポスターや、一連の発表をセッションとしてグループ発表するオーガナイズドセッションというタイプもあります(ミニシンポジウムのような感じ)。
今回気になったキーワードを忘備録を兼ねて列記すると、、、
unmet healthcare needs(受診抑制)測定のための質問のしかた
co-production
decolonization for medical education
social mediaとglobal health
低・中所得国のdegital health
unmet healthcare needsは研究室メンバーもよく使っている指標ですし、「当事者とともに」というのは常に心がけているのでco-productionという考え方もとても勉強になりました。
この会議のことを知った10年前から、いつかここでオーガナイズドセッションができることを目標としてきましたが、まだまだ修行は足りないです!それとも器が足りないと言った方がいいのか?
自分自身では目標達成できなくても、次の世代がやってくれると期待して、ますます研鑽を積まねばと襟を正した次第です。
空き時間にちょっと観光して、おいしいものも食べて、充実した参加でした。
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